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墓碑のごとき自販機に思う [ふだんのコト]


ふと気になったので書き留めておく。
住まいは住宅街の中だが、大通りから僅か200メートル中に入ったところにある。ここにはもう12年間、居を預けている。


帰宅は夜間になるが帰宅路がいつもより明るいのに気づく。自動販売機がまた増設されている。
そういえば古い民家が壊されて更地になり、無人駐車場が敷き設され、頭上ではまぶしすぎるくらいの看板が煌々と闇夜を照らす。その下には自販機が隙間を埋めるように配列され光彩を放つ。
この古い民家が建ち並び、密集する具合を森に例えるならば、倒木更新ならぬ住宅更新の動きが活発になってきたきざしが感じられる。今でも2軒が取り壊し中だ。
ぽっかり空いた敷地に露出した土は実に半世紀ぶりにお天道様の恵みにあやかったに違いない。湿潤した土面がみるみる黄褐色の乾いた肌に様がわる。そこへアスファルト舗装され駐車場の開業に至り、固定資産税への足しに自販機が立ち並ぶ図式なのか。土地が売却されるまでの知恵と言うにはもう少し生活環境への配慮が欲しい。
明るすぎるのだ。駐車場に車が無ければ夜間に野球ができる。
自販機の数を数えてみた。ざっと200メートルに20台。10メートルに1台の換算だ。
森は樹木が倒れれば新芽が宿るように新しいいのちが生まれるが、ここでは家並みの隙間を狙って自販機が墓碑のように占めていく。
自販機自体を否定している訳ではなく、私も利便さに甘えている。防犯手段として明るくしなければならないとリスクマネージメントの方はおっしゃるが、過剰だ、光量を半分にしてはどうか。


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